眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

3月18日(金)

明日から三連休だが、まるで喜べないし浮かれた気持にもならない。大変残念なことである。



暗い気持ちを抱えた眠れない夜には、せめて映画くらい愉しいものを観よう。ということで、昨晩遅くに『ラブ・アクチュアリー』を観る。普段は、映画秘宝を左手に掲げ、trash-up!を右手に携える私ですが、普通の恋愛映画も好きなんです。この作品の脚本と監督のリチャード・カーティスは『ノッティング・ヒルの恋人』の脚本も書いているが、あれも大好きな映画で。会話において、そういう答え方をするのか、というのに凄く感心して、ああいう風に気の利いた切り返しが出来たらカッコいいよなあ、なんて思ったりした。『ラブ・アクチュアリー』は幾組かの男女(とは限らないが)の物語が平行して描かれていく一種のオムニバス風で、ということは、おそらくそのうちのどれか一つくらいは、心にグッとくるのではないか、と思われる。しかし、どの話も良いんだこれ。あえてひとつ選べば、年を重ねて50代も半ば過ぎたロッカーとマネージャーの話。演じるビル・ナイとグレゴール・フィッシャーもはまっていて(いや他の人たちも皆はまっているのだが)、クリスマスの夜に、エルトン・ジョンとパーティーに出るよりも、長年一緒にいるお前が俺の愛する人だよ、と男やもめなマネージャーの部屋にふらりとやってくるビル、それに感激するグレゴール、この場面、最高だ。じわっとくる。あとコリン・ファースのパートの好きだなー。すべてが幸福な結末、というわけでもないけれど、どのエピソードも味わいがあり、観終わって少し気持ちが暖かくなる。偶に、急に見返したくなる作品なので、DVD持っているとこういうとき有難いな。