眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

9月23日(日)の日記

ヒネヤ2の8』(あらいあき/青林工藝舎)

チュウチュウカナッコ』の続編。というより2巻です。前巻に引き続き、カナエカナコと個性のキツ過ぎる商店街の皆さんたちとの交流がドラマのメイン。今回は奇怪な異臭騒ぎが底流としてあり、この不穏なさまが(作者があとがきで書いているように)震災、原発以降に描いていることを如実に表している点が注目に値するポイント。暗喩とは言えないほどにあからさま。それとカナコの生活、大袈裟に言えば人生…も訥々と描かれていくけれど、その進展速度は凄まじく遅い。しかもわかりやすく見通せず、ずっと蛇行している感じ。この無駄な大回り感。これがこの作品の面白さ、愉しさだと思う。はやく次が読みたい。