眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

9月12日(日)

Bshiで「1/24秒に命を吹き込む〜人形アニメーション作家・川本喜八郎の世界」の再放送。先日亡くなられた川本喜八郎監督の追悼企画。それならいっそ、「死者の書」も放送してほしかった。しかし番組は、おそらくDVDなどといった形にはなっていないと思われる。貴重な再放送であり、何よりも見逃していたので有難かった。凡人としては改めて人形アニメーションという世界の奥深さを教えられて感動するわけだが、川本喜八郎にとって人形とは、という質問に、神だ、と答える姿自体が神々しかった。ご冥福をお祈りいたします。

プライミーバル第3章」。前回の予告では騎士とドラゴン、と思ったのだが、ドラゴンは中世を経由して現れた恐竜だった。サー・ウィリアムという騎士は傭兵で、血に濡れた己の人生を悔い、剣を捨てたいと願っている。過去を断ち切るためにはどうしてもドラゴンを倒さねばならないと決意し、ドラゴンを救おうとするアビーと対立する。ウィリアムの苦渋と懊悩が泣かせる。ところで、シーズン3でキャンセルされたと思ってたら、無事復活し現在、4,5シーズンが撮影中らしいじゃないですか。色々調べていると知らなければ良かった情報まで仕入れてしまい、しまったと思いつつも期待してしまう。イギリスでの放送は2011年らしいが、日本でもやってくれるのだろうか、そしてそのときまで自分は健康で過ごせているだろうか。

日曜美術館は「田中一村 奄美の陰影」。1980年代に知られるようになった、とあるがその頃10代だった私には全く記憶がない。それとも知らずに目にしたりしていたのだろうか。代表作といわれる「不喰芋と蘇鉄(クワズイモとソテツ)」など、奄美の風景、現地における聖地を描くということからどこか異国風、であるけれど、番組タイトルに「陰影」とあるように、今、我々が奄美という土地から受ける南国風なイメージとは微妙に差があり、深い黒みを感じさせる。当時の島の事情と、一村の心情がそこに託されているからなんでしょうね。千葉市美術館で展覧会が開催中ですが、このあと鹿児島、奄美と巡回するものの、それ以外の地方はちと難しいか。

図書館で森見登美彦「夜は短し、歩けよ乙女」を借りる。ちょっと不思議な話なんですね。読み進めるのが愉しみ。ちびちび読もう。