眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

11月13日(土)

ようこそアムステルダム国立美術館』がアンコール上映されると知り、梅田ガーデンシネマへ。梅田スカイビルの中庭(?)には、かざりつけは終わっていないみたいだったけれど、巨大なクリスマスツリーが設置され、周囲にもメリーゴーランドめいたものや売店になるのであろう小屋みたいなテントみたいなものが続々と軒を連ねつつあり、クリスマスへのカウントダウンもすぐそこ、といった状態でした。映画はドキュメンタリーながら、オープニングの解体作業は切り取り方がうまくてちょっとした現代アート風に撮られており、なかなか良い感じ。しかし中身は、混乱する改装作業…にまで至らない段取り部分での混沌が延々と続くという、あまりに長期化して皆のやる気が下がっていくのと同じように、観る側も次第にげんなりしてくる、という内容で、しかしこれは映画なので、そこが面白いのであった。芸術と言えば崇高で美しいようにも聞こえるが、その周囲の人間たちの行動は、自分たちの正義を主張するばかりで美しさのかけらもない。しかしそれでも目的完遂のための努力は怠ってはならず…。面白い映画だったが、非常に疲れました。

そのあと、テアトル梅田に移動して『リミット』。これも、気が付いたら棺桶に閉じ込められて埋められていた男の必死の行動、という気が滅入るような閉塞感たっぷりのサスペンス映画。携帯電話に転送されてくる女性の映像と、電話が重要な小道具なので、声の出演は何人かいるが、基本的に俳優はライアン・レイノルズただひとり。100分くらいある映画、ほとんど彼の一人芝居という、拷問の様な内容ですよ。発想としては面白いけれども、それを本当に面白い映画として見せることは可能だろうか?という一種の実験でもあるんだろうけれど。まあそういう部分と、契約社会の恐ろしいほどのそっけなさとか、命のかかった状況なのにあっちこっちとたらいまわしにされるとか、それら恐怖とも言える状況をブラックに描くところは、なるほどな、と納得出来るけれど、娯楽映画としては別段褒めるところはないんじゃないか、と思う。最後のオチ的な一言も、それで観客に衝撃を与えるにはちょっと弱い。ちょっと残念な映画だったが、まあこんなもんだろう、という程度には愉しい。

森崎書店の日々』という12月公開の映画は、川本三郎さんが褒めそうな感じですね。実際どんな映画になっているのか。雰囲気は良さそうだけど。それと『キック・アス』は前売券の発売がない、というのはガッカリさせるなあ。『ハング・オーバー』も前売りがなかったし、『マチェーテ』はパンフレットが作られてないそうだし…。上映されるだけましなのかもしれないけど、どうもこういう系統の映画は冷遇されてて腹立たしい。

旭屋書店に寄り、中島守男『月夜のお曜』と本田真吾ハカイジュウ』を買う。愉しみ愉しみ。

帰宅してなんとなくテレビを見てると、BS11の『柳家喬太郎の粋ダネ!』に片桐竜次が出ているではないか!先週も出ていたらしく(まとめ撮りだろうけど)、それは残念なことした。片桐竜次トーク番組になんて、めったにないと思うわー。しかも年末公開の『相棒 劇場版Ⅱに関して衝撃のネタばれ!笑いましたよ。まあ予告編でも匂わされてますけどね。