眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

1月13日(木)

フレッシュマン若大将』を見る。日本映画専門チャンネルの無料放送。面接に遅刻して、社長に愚痴を言って、それでも就職出来てしまう若大将。世の中がこんなに単純だったらどんなに良いだろう、と高画質の色鮮やかな映画の世界が、本当に全くの別世界であることをしみじみと感じる。サクサクとテンポの良い展開には、鬱陶しさの欠片もなく、何にも心に引っかからず(勿論、褒めてます!)、こういうものを見てぼんやり笑うことは、やはり愉しいものである。作り手の余計な思い入れなど一切なく、驚くような省略でどんどん話が進み、あっという間にすべて解決。娯楽映画はこうあるべし、と本気で思いたい。まあプログラムピクチャーという存在ゆえの適当さ、とも言えようが、理屈や細部にこだわった映画にはない痛快さがここにはあるのは確か。面白かったのは、ちょっと艶笑喜劇風の展開があるところで、若大将シリーズにそういう色っぽさがあるというのは知らなかったから意外な感じ。妹夫婦のやりとりや、草笛光子に入れ込む、父・有島一郎とか、にやにやさせてくれる。飯田蝶子ネグリジェというのもあったな。

しかし、ヒロインは、星由里子から酒井和歌子に変わっても、扱いは全く同じなんだな。青大将へのクールなまでの仕打ちも、澄ちゃんと同じだった。

オルスタック・ピクチャーズより『スラッグス』がDVD化!値段が3990円なのはちょっと残念だが…。買うかどうかと言われたら正直迷うなあ。見たかった作品ではあるのだが。原作は読んだんですけどね。いかにも悪趣味なホラーで面白かったことを覚えてる。ショーン・ハトスンは他にもバカな小説を色々書いているらしいが、まるっきり翻訳されなかったな。などと思っているそばで、監督のJ・P・サイモン死去の報が。お別れに『ブラッド・ピーセス』でも見ようか。DVDは持ってるんだけど、未だに見ていないんだよな。