「ちょこらん」第2巻 感想
『ちょこらん(2)』(にしがきひろゆき/小学館)。
実にくだらない。と書くとバカにしているようだが勿論ほめている。読んだことがある人には、これが最高のほめ言葉であると判ってもらえるだろう。
傍若無人に自分勝手にふるまう人々(ことごとく人でなしばかり。クラスメートにして天敵のあやちゃんどころか、父、母、祖母、担任の先生、誰ひとりとしてたかしにきちんと向き合う人はいない!)に対して、心密かに突っ込むたかしのモノローグがひたすら可笑しい。相手がしばらく話して、そのあとで突っ込む、という繰り返しのパターンだけ(1ページ1突っ込みな感じ)で成立している単純な構成は、コメディとかギャグというよりも、今風のコントとか漫才に近い感じがする。鋭く、かつセンシティブなたかしの突っ込みのレベルの高さを堪能したい。