眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

「カーネーション」が終了 感想

今日でNHKカーネーション』が終了。話が進むにつれて、思わぬ絶賛評が巷にあふれて最初から見ていた人間としてはなんとも心強く嬉しかった。

最終回、いきなり平成22年のだんじりの場面から始まり、終盤で鮮烈な印象を残した中村優子の姿が。奇跡が起こってる!そしてここで新山千春が、お母ちゃんのことを朝ドラにせえへんかって話が来てる、と。まさかのメタフィクション的展開。さらに『おはようございます。死にました』という夏木マリのナレーション!天からのナレーションだったのか!病院の自動ドアが風と共に開く。看護師さんが高齢の女性患者をテレビの前に連れて行く。新しく始まった朝ドラ『カーネーション』の第一回を見ているらしい、その女性の後ろ姿。あれはやっぱり奈津なのだろうか…。まさかドラマがこんなに大きく円環構造を形作るとは。

セットの見事さ、撮影、照明の素晴らしさ。重要な場面をさらっと飛ばしたり、軽く描写するだけにとどめたり、説明的な台詞を極端に減らしたりと、思わぬフックを仕掛けて見る側を驚かせ、喜ばせてくれたこのドラマ、最後まで気を抜けない展開で愉しませてくれました。周防さんの娘のくだりもちょっとたまらんかったなあ。スタッフ、キャストの皆さん、お疲れ様でした。