眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

レイ・ハリーハウゼンが亡くなった

偉大なるモデルアニメ界のマエストロ…。

観ようと思えば『シンドバッド黄金の航海』や『虎の目大冒険』もみれたはずだがタイミングが合わず、唯一映画館でみることが出来たハリーハウゼンの映画が『タイタンの戦い』だった。当時から既に、動きが粗いといわれてはいて、こうしてみると確かにそうなのだが、しかし、メドゥーサに表情があるところは素晴らしいと思う。仮面や人形に生命力を持たせる日本の伝統芸や特撮ものと違い、アメリカンな特撮には誰がどうみても絶対にわかる表情の表現がありメドゥーサにもそれがはっきりと見て取れる。体の動きから顔の動きまでアニメートすることの大変さは、単に動かすのが大変で面倒ということではなく、キャラクターの怒りや悲しみまで表現しようということにこそあり、それがハリーハウゼンと、他のアニメーターたちとの違いではなかったか。妙に人間くさい、温かみのあるモデルアニメーションだったと今更ながらに思う。どうぞやすらかに。