眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

ダイヤモンドの月(1991)

監督は野火明。
Youtubeを漁っているとみつけたので。

BJシネマ大好き映像大賞。この催しは、雑誌ビジネスジャンプと、読売テレビが共同で企画した自主映画作品のコンテスト。シネマ大好きの映像大賞はこれ以前からやっていたのだが、このときからBJとの共同になったと思う。関西ローカルの番組がぐっと知名度をあげるのか、と思いきや、そんなこともなかった。まだまだ色んなところに余裕があった頃のお話、と思ったが、それを思えば、読売テレビだけでは番組成立が難しくなっていたのかもしれない。で、この作品は、そのグランプリ作品。この作品をみたときの衝撃は大きかった。あまりに刹那的で、殺伐とした主人公の行動がよく判らなくて、戸惑った。その無茶な行動は、実はピュアさの裏返しのようにもみえるが、いずれにせよ、彼女は大き過ぎるしっぺ返しを食らう。単に殺されるのではなかったことが、凄く嫌な後味を残す。トラウマのように心に残っているという人もいるんじゃないかな。「カヴァレリア・ルスティカーナ」は本当に美しい音楽だけれど、この場面と常にセットで浮かぶので、ちょっと気持ちが塞ぐ。