眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

クリストファー・リーが亡くなったそうです…。

93歳。

おととい「吸血鬼ドラキュラ」のことを書いたばかりなのに…。ドラキュラは、その役者人生では外すことの出来ないものだろうが、「スター・ウォーズ」のドゥークー伯爵や、「ロード・オブ・ザ・リング」のサルマンなど、近年も強烈な悪のカリスマとしての貫録は充分であった。一方で「チャーリーとチョコレート工場」のジョニー・デップの父親など、温かみのある演技も素晴らしかった(しかしあれも10年前か…)。まあ、人は年を取れば必ず亡くなるので、徒に悲しんでも仕方ないとは思うものの、それでも、偉大な俳優にこの世を去られるのは、寂しいものです。

子供の頃、鮮烈な印象を残した映画としては「エアポート'77/バミューダからの脱出」がある。リー・グラントの夫で、夫婦仲はほぼ破綻状態。しかし彼は、沈んでしまった旅客機からの脱出方法を探り、無謀な挑戦をして、命を落とす。ドラキュラ役でしか見たことがなかったので、普通の人間役、しかも自分を犠牲にしてでも乗客を救出しようとする人、ということに凄く衝撃を受けた。物凄いギャップを感じて、そこで初めて、クリストファー・リーという俳優を意識したんだったな。

今夜は世界中の映画ファンがその死を悼むだろう。天国で、ピーター・カッシングや、テレンス・フィッシャーや、ヴィンセント・プライスや、イアン・フレミングらと再会しているであろうと願いつつ。どうぞ、やすらかに。