眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

キューブ■RED ★★★

監督 ルイス・ピエドロイータ ロドリゴ・ソペーニャ/2007/スペイン/NETFLIX/

謎の招待状を受けた4人の男女。数学上の難問を出すというパーティーへの招待であり、穀物倉庫の奥に改装された一室が用意されていた。4人の他に招待主のフェルマーと合わせて5人。いよいよ問題が出されようとしたとき、急用でフェルマーが退席。そして、携帯電話に問題が送られてくる…。

数学上の難問という話だったが、出題される問題はどこかで見たこと聞いたことのあるクイズみたいなもので、数学に強い者を集めたパーティーが聞いて呆れる。しかし1分以内に正答しないと壁が徐々に迫ってきて最終的には圧し潰されるという大掛かりなギミックが用意されているのが愉しい。その間に、全く無関係だったと思われた4人には、実は繋がりがあったり隠している秘密があったりと、次第に真相が表面化していく過程がスリリング。前半でさりげなく語られたことが、緊迫化していく状況の中で意味を成したり繋がったりという工夫もされていたり、フェルマー(とされた人物)が外に出たあともフォローされ続ける辺りも意味ありげに撮られていて、無駄にサスペンスを呼ぶのも面白い。犯人の正体と犯行の動機が判明すると「なあんだ」となるのはこの手の映画の宿命のようなもの。