眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

10年先も君に恋して 第1話 8月31日(火)

10年先も君に恋しての1回目。

脚本は大森美香、演出は片岡敬司。

上戸彩、揺れています。それだけでこのドラマの価値はもう充分あったと言っても良かろう。しかも本好きを突き詰めて編集者になったという女性だ。文科系男子にとってはたまらないタイプではないだろうか。上戸彩は台詞をはっきりと言える人なので、地味な役にもどこか快活な感じがあって、本当に地味なだけの演じ方にならないから良い。相手役は内野聖陽で、これは文句なし。「臨場」とか「JIN」とか、少々クサいくらいの方がこの人は演技が際立つので(いかにも舞台向きというか)、こういうSFめいた物語には適任とも言えるのではないかと思う。

初回は二人の出会いの話が中心で、まるで嫌味のないさわやかさ。観ていて顔が綻ぶような楽しさがありましたな。台詞の中にはアーサー・C・クラークまで出てきてSFファンの心もちょっと刺激してくれるところが嬉しかろう。ああ、もしも上戸彩がクラークでなくて、ハインラインの「夏への扉」が好きだ、と言ったとしたら…。もうメロメロだろうな。また、藤竜也が内野の恩師として出ているが、元がカッコいい人は年を取ってもカッコいいんだな、と改めて思いつつ(ジーンズ姿があんなにサマになるなんて!)、未来からやってきた内野をみて、すぐさま「何年後から来たのですか?」と問いかける所が良かったなあ。一瞬にしてすべてを理解してくれる存在の素晴らしさ。頭のいい人は素敵だ。ということで次回にも期待したい。