眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

2月7日(月)

昨晩はDVDでリンゴ・ラムの『ヴィクティム』を見る。ラウ・チンワンとレオン・カーフェイが主演。ラムは出世作が『友よ風の彼方に』だが、この作品でも、その雰囲気は忘れていないようだ。一家心中事件のあったホテルと、誘拐事件が重なったことで、不穏な空気が映画に立ちこめる。ホラー映画らしき不気味さがずっと付きまとう中で、誘拐事件の捜査が進むので、その先に待つのがホラーなのかサスペンスなのかが見えず、どこか宙ぶらりんにされた状態のまま、次第に事件の真相が見えてくるのだが、これがなかなか面白かった。中盤のカーアクションもさすがリンゴ・ラムと言いたくなるもので、空間と距離感をきちんと把握した見せ方で、カーチェイスはこうあるべし、と思う。あまり期待していなかったせいか、結構愉しく見た。