眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

『メルモちゃん(1)』限定版/福山けいこ(徳間書店)


原作は言わずとしれた手塚治虫。そのリメイクだが、まんま再生させているのではなく、まごうかたなき、福山けいこの作品になっているのが素晴らしい。そうさな、たとえば『るるちゃん』だとか『ねんねこ』といった作品の雰囲気を思い出して頂ければよろしいかと。全く詳しくない私でも、おっブラックジャック!とか、あっ百鬼丸!とか、見た瞬間に判る有名な手塚キャラが出てくるのが嬉しく、おそらくもっと濃いファン向けのキャラクターも出ているんだろうなと思われる、そういう愉しみもあるので、これは手塚ファンにもぜひ手にとってほしいもの。メルモちゃんとトビオの仲が良いのを気にしている、ピノコ写楽保介とか可愛いんだよなー。

第1巻は通常版の他に限定版があり、これは特典として「らくがきノート」が付いている。キャラ設定時のデザイン画と言えるものや、本当に可愛いらくがきみたいなのまで、これまたファン必携のおまけ。

気になるのは、表紙カバーの著者紹介で、本作よりペンネームをふくやまけいこから福山けいこに変更、とあることと、単行本化の際のおまけとも言える巻末の、作者あとがきがなかったこと。どういう事情ゆえか。ともあれ次巻にも期待。