眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

タイのテレビCM 『silence of love』

Thai Life InsuranceのテレビCM。

この保険会社のCMは、他のどれも強烈に涙を誘うものばかり。ここまで来ると凶悪と言ってもいいかもしれない。しかしこれらのCMを見て思うのは、日本とタイの国民性の違い、死生観の違いだろう。病気で、事故で、色んな人たちがあっけなく死んでいく。それを正面から見せる。死をオブラートにくるまず、ありのままに差し出す。だからこそ、保険は大切ですよ、というわけである。一見、感動的な内容だが、実は非常に煽情的でもある。でも、日本の保険会社のCMのような、当たり障りのない柔らかい表現では、死の深刻さは伝わらないとも思うのだ。どっちが優れているということではないのだが、日本のCMは視聴者に対して、あまりにも過保護だとは思う。