2011-12-20 「新耳袋殴り込み リターンズ」 感想 本の感想 『特攻現在百物語 新耳袋殴り込みリターンズ』(ギンティ小林/洋泉社) 幽霊が出る現場へ赴いて、失礼な行為で霊を挑発し、怒って現れる(であろう)その姿をカメラに収めようという無茶な挑戦を描くドキュメント。『怖い噂』は読んだことはないが、映画秘宝読者ではあったので、ギンティ小林の文章は馴染みのもの。頭上はるかを行く独特の言葉のセンスのオーナーであるギンティ小林の文章は、メンバーの自分勝手な言動、行動を絶妙な筆致で描き、最初から最後までニヤニヤさせてくれて面白い。が、ところどころで噴出する謎の現象はやはり恐ろしいので、笑ってばかりはいられない。そこのバランスが良いですよ。愉しく読めた。