眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

さらば愛しきサスペンス映画


逢坂剛×川本三郎・著/七つ森書館
見た映画について、ああだこうだと好き勝手に話しているだけ。茶飲み話のような手前勝手さが愉しい。40年代から60年代の、特にフランス映画について、熱がこもっている。ヌーヴェルバーグが潰したデュヴィヴィエを褒めているのも嬉しい。ずいぶん見返していないけれど「巴里の空の下セーヌは流れる」とかすごく面白かったものです。サスペンス映画という括りでは多分語られないけど、充分サスペンス映画だったな。エドゥアール・モリナロの、というかロベール・オッセンの「殺られる」の話が何度も出てくるのも嬉しい。以前、何気なくみて、大変印象に残っている作品なので。売春組織(人身売買だったか?)にさらわれた恋人を助けようとする男の話。それだけのシンプルな映画で、それがかっこよかった。

ポスターもイカす。マガリ・ノエルが一番前に来ているんですね。因みに音楽は、アート・ブレイキージャズ・メッセンジャースだったと。覚えてなかったが。

他にもタイトルすら知らぬ映画がごろごろと登場するのでワクワクする。あれもみたいこれもみたいと、心が逸る、ドキドキ感がたまらない。ここで紹介されている映画のうち、何本かはDVDを持っている。探して見ることにしよう。