眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

怪奇恋愛作戦 第1話「21世紀のフランケンシュタイン・前編」

ケラリーノ・サンドロヴィッチ脚本・監督、というのが今の視聴者の、どのあたりに届くのか…。結局、ケラを知る人たちのためのドラマ、になってしまいそうな予感…。長めのカットでみせるところや、台詞、人物の出し入れ、テンポなど、非常に舞台的。このノリもテレビドラマとはいまひとつ相容れない感じもあり。ただ、他人のことなどはどうでもよい、という立場に立てば、個人的には面白かった。くどくて寒いギャグも、どこか懐かしい感じがして(かもめんたるのお茶の吹きかけあい、あからさまな人形使用など)、現場は愉しいんだろうなあ、と思えてしまって。
主役3人(麻生久美子、坂井真紀、緒川たまき)それぞれの痛さが、可笑しくもあり悲しくもあり。普通のドラマなら、芝居としてはやりすぎな感じが強いが、そこは個性の強さが物を言う世界なので、実にはまっている。三人とも悲壮感がないのがよいよね。坂井真紀は一見普通の人っぽいけど、行動が過剰すぎて可笑しくなってしまっているし。仲村トオルも、何にも面白いこといってないし、やってないのに、変なことになっているし。
今のところ、小澤征悦演じるフランケンシュタインみたいな人、話しにほとんど絡んでない。というか、死刑囚(刑は執行済み)そっくりな強盗犯の話が、主役たちの話しに関係がない。ここからどう展開させるのか。1話、2話は前後篇なので、次回が愉しみ。
水澤紳吾が「玉川区役所 OF THE DEAD」から続けての出演というのもうれしいところ。今度はちゃんと喋れて良かったですな。