眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

今年はアンギラス誕生60周年記念だった!

昨年は、ゴジラ60周年!とどこもかしこも騒いでいたが、「ゴジラの逆襲」が公開されたのは昭和30年の4月24日。ということで、アンギラスも60年。そうか、ゴジラのことしか頭になかったが、そういうことだ。つまりこの先、来年はラドンが60年、その翌年はミステリアン来襲から60年ということになるのだなあ。これら特撮映画の60年周年記念を、ゴジラ2016に絡めていくようなことは、東宝はしないのかね。

ゴジラの逆襲」の予告編って残ってないんだね。概して評判はあまりよろしくないが、結構好きですけどね。アンギラスの出番は途中までですけど。なんというか、日常と(怪獣が出てくるという)非日常の境目が妙にリアルというか、普通の人間ドラマに怪獣が入って来る異様さというか、そういうのが自然だったように思いますね。しばらく見ていないから、ちゃんとみるとまた印象が変わるかもしれないけれど。

ファンの間では有名な「うちのアンギラス」も、今は簡単に聴くことが出来る。ありがたいなあ。

しかし世代的には、初めて見たアンギラスは、「地球攻撃命令ゴジラガイガン」のとき。最初から好きだったな。目がくりくりしていて可愛いんですよね。犬みたいで。

ゴジラからのこの扱いもペット的なものを感じずにはいられないし。

物凄い上から目線の発言。ゴジラ、偉そう。


「逆襲」のときの暴れっぷりも凶暴で良かったけれども、やはり「怪獣総進撃」以降、頼りになる相棒的存在になってからがいい。キングギドラの首にかみついてそのまま飛びあがって行くのは、子供心にかなりなインパクトだった。「ガイガン」では、背中のとげを向けてのジャンプが強烈な印象。この後ろ向きのジャンプは、予想だにしないもので、四足歩行というハンディもなんのそのな俊敏性。翌年は「メガロ」の冒頭部分にちらりと出演。色んな資料でもアンギラスが出ていることに、あまり触れられていない。そのちらっと感が、ちょっと嬉しくもあったが。そして世にも悲惨な「ゴジラ対メカゴジラ」。メカゴジラによって顎を裂かれてしまう。

震えるような悲痛な鳴き声で、血を流しながら敗走。ちょっとショックでしたな。ちなみに「ガイガン」でも派手に噴き出してる↓。1:28辺り。血が画面に飛び散る凄惨さ。

「ゴジラ東宝チャンピオンまつりパーフェクション」中野昭慶監督インタビューによれば、流血は、子供たちと東宝の上層部から言われたことだったとか。上は、子供から、なんで血を出さないのかと言われたから、という理由で流血描写を求めていたようなのだが…。それほど当時は、日常的に流血の場面が多かったということですな。「マジンガーZ」などのアニメも、戦いで傷ついたロボットから噴き出すオイルが血しぶきのようだったし。「タイガーマスク」とか「デビルマン」とか。プロレスやボクシングは普通にテレビのゴールデンタイムで放送され、生々しい流血を何の配慮もなく見せていたしね。そんなものにさらされていれば、ゴジラが血を流さないのは不自然だったのかもしれないけれど。でも今みても結構、刺激の強い場面だと思う。

結構悲惨な戦いを強いられていたが、それでもアンギラスは、ゴジラの良きパートナーだったという印象は変わらない。頼れる相棒。ゴジラにはなれなくても、それならばせめて、アンギラスのようにはなりたいものである。