眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

好きな映画音楽 「ロシア・ハウス」

ジェリー・ゴールドスミスは大好きな作曲家。アクション映画やサスペンス映画には欠かせない、盛り上がる音楽をかけば天下一品。しかしメロディアスな美しい曲も描け、そしてそれがまたこのうえなく美しいのである…。

音楽の前に紹介文が出るけれど、「エイリアン・ネイション」でリジェクトされた音楽を使っているという。調べるとあっちでもこっちでも、そのことを書いている人がたくさんいるね。今、知ったよ。
ロシア・ハウス」という映画自体の記憶はない。といっても、公開時、ちゃんと観に行ったのだが。ただ、つまんなかったな…ということだけを覚えているのみ。しばらく前にイマジカBSでも放送されていたので、見ようかなと思っていたのだが、猛烈に眠かった映画、という記憶が邪魔をしてテレビの前に座れず、気がつけば放送期間は終了していたようで…。しかし、今一度チャンスを!再放送希望!

ウォール街」→「エイリアン・ネイション」→と、2度に渡って使用されることのなかった曲を生かすことの執念…というよりも、作った以上は何とか生かしたい、と思うものなんでしょうね。もしかしたらお気に入りのモチーフだったのかもしれない。「エイリアン・ネイション」バージョンもいいですけれど、「ロシア・ハウス」の方がよりメロドラマ的な、スケールの大きな感じになっていていいな。より哀感があってせつない感じが盛り上がる。この曲は、映画を離れて、イージーリスニング的に愛されてもいい気がします。

島健による、こちらの演奏などは、もうジャズ・スタンダードの如き味わい。素晴らしい。

モチーフの再利用ということは、どんな作曲家でもすることだろうが、「トワイライト・ゾーン」の第4話が、「グレムリン」のテーマ曲になるとか、後から気付いてびっくりした覚えがある。あ、ここで使ってたのか!と。音楽的に言えば「グレムリン」は続編みたいなものなのかも。他では、「スウォーム」が「ルディ」になってる!とか。「ウォール街」「エイリアン・ネイション」「ロシア・ハウス」もそうだけど、全然違うジャンルで使うところに、ゴールドスミスの矜持をみますな。引き合いに出すにはなんだが、「マッキントッシュの男」と「追いつめられて」というスパイものというジャンルで、同じモチーフを使ったモーリス・ジャールとはちょっと違う。ま、わたしが知らないだけで、おっ、手抜き?みたいなものが、ゴールドスミスにもあるかもしれないから、偉そうなことは言わないでおこう。