眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

「カナザワ映画祭2015」の「田舎ホラー大全科」は素晴らしいラインナップだ!


秋田書店の大全科シリーズを再現したデザイン!これは素晴らしい!上映される映画も実に魅力的。あれもこれもみたいと思わせる、見事なラインナップ。詳細はこちら

遺伝的な病気で次第に狂って行く姉妹の恐怖!「スパイダー・ベイビー」。

ハイキングに来た人々を襲う、山に住む一家の恐怖!「山の一家」(あんまりな邦題「序曲・13日の金曜日」でも有名)。

牧場主が君臨する狂気の田舎!怒りに燃える殺し屋がブチ切れる!「ブラック・エース」。なんでこれはDVDにならないんだ?

名の知れた俳優が出ているからといって、安心など出来ない!これほど嫌な気持ちになる映画もそうはない!「脱出」。

中国のド田舎で「マッドマックス2」!らしい、中国映画「無人区」。

大都会デリーに住むカップルが、ド田舎の尊属殺人に巻き込まれる、インド映画「印度国道10号線」。

「田舎ホラー大全科」は、他に「人類創世」「悪魔のいけにえ 4kバージョン」。それ以外のプログラムでは「マッドマックス」「アポカリプト」「要塞警察」「マウス・オブ・マッドネス」「ブロブ/宇宙からの不明物体」「空の大怪獣Q」などなど、実にいい映画が並んでいる。よくぞ集めた!という見事な内容。観に行く人たちは、存分に楽しんで来てください。

自宅でサクッと田舎ホラーを体験したいあなたはこちらへどうぞ。

13日の金曜日・序章 [DVD]

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脱出 [Blu-ray]

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ウィッカーマン [DVD]

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他にも「独裁者」とか「ブレーキ・ダウン」とか「ブラボー小隊 恐怖の脱出」とか「カニバル・カンフー」とか「キャビン・フィーバー」とか、考えてみると色々と田舎の恐怖映画って結構あるなあ。トロマの「マザーズデー」なんかもそうか。田舎ホラーの恐ろしさって、なまじ言葉が通じる、というところが大きい。言葉が判るんだから理解しあえるだろう、という望みが、簡単に打ち砕かれる。そして、山奥過ぎて、田舎過ぎて、誰も助けには来てくれない、という絶望感。考えるだけでぞっとする。こんなに田舎が怖い、などと言っていると、田舎をバカにしやがって、と怒る人もいるかもしれない。でも、そんな田舎に住んでいる人も、どこかよその田舎へいったとき、こういうトラブルに巻き込まれる可能性はある。だから、意思の疎通が出来なくて死ぬような目にあう、というのは誰にでもふりかかる平等な恐怖なのである。自分の信じている常識が全く通用しない野蛮な世界は、だから、どこにでも存在している、ということなのだ。