眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

スナッチャーズ・フィーバー 喰われた街 ★★★

監督 ジェイ・ダール/2014/米

卒業生たちの現在を取材し、大学PRに使うため、小さな町を訪れた大学生4人。ところが、往来には後ろを向いて立っている人の姿があちこちに見られ、異様な笑顔を見せる人がおり、取材先の歯科では患者の少女が「助けて」と懇願し、モーテルでは「夫が別人になってしまった」という女性がやってきて…、と困惑する事態が頻発。しかし困惑が現実となったときは既に遅かった…。

「盗まれた街」の無許可リメイクの如き内容。ラストシーンを見るに、明らかにそう宣言している。異様な状況を積み重ね、次第に緊迫感が高まる後半は、悪くなし。ショック演出もなかなか見事。背中を向けていた人が急に振り返りこちらに迫る場面は、意表を突かれてびっくり。が、誰かがカメラを回している設定でもないのに、POVという手法を取ったことが疑問。臨場感優先ということ?地道に恐怖を盛り上げていく映画なので、目先の恐怖を煽る手法はむしろ逆効果。カメラが転んだり、音が途切れたり、カットが急に飛んだりといったことは、面白さに全く貢献せず。また前半は、じわじわと迫る脅威とは別に、大学生のくだらない会話が続き、げんなり。もう15分削ってくれたら…。