眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

ホラー・マニアックス「食人族」ブルーレイが発売中止?

動物虐待シーンに対してのクレームにより、発売中止となった。と、言われている模様。ということは、亀のところか、と誰もが思うだろうが、まあ解体しているのは事実らしいので。映画の撮影のために動物を殺していいのか、そういうことは動物愛護的に問題があるのではないのか、とそういうクレームはあってもおかしくはない。

ただ、昔の西部劇などでは、相当な数の馬がひっくりかえったりもんどりうったりしているけれど、そういうものへのクレームはないのだろうか。動物に演技をさせる映画は山のようにあるが、あれは無理矢理やりたくもないことをさせているという点では、虐待にあたらないのか。映画に限らず、そもそも、動物を家庭で飼育するということも、動物虐待に相当するとも言える。動物園や水族館も危うい。程度の差はあれ、どれも動物虐待だろう。どうして、あえて「食人族」が、という疑問はある。結局、「低俗なホラー映画」というところがクレームの理由なのだと思う。虐待の本質には何ら触れもせず、目に付いたものを非難し攻撃しているのかもしれない。どういう人が、どういうことを言い、それに対してメーカーがどういう意見を出し判断したのか、詳しいことは外側には伝わって来ない。なかったことにしたいかもしれないが、ハピネットには公式に、どうして発売中止に至ったかを発表してもらいたいもの。

しかし、権利関係がクリアにならないといった理由での発売中止ならまだしも、クレームによって中止とは、ありそうで意外とないケースのような気もする。ブルーレイの値段設定が高かったことから想像するに、発売するために権利元に支払った金額もそれなりだったと思うのだが、これは全くの無駄金に終わるのだろうか。弱小なメーカーに権利が売られ、そこがしれっと発売して逃げ売る、というようなことになったりする可能性はないのだろうか。発売中止とか自粛とか、一旦こういうことになると、同じようなクレームが続くことになるだろう。ホラー映画はどんどん立場を無くしていく。そして言っておくが、これはホラー映画だけの問題では終わらない。えっ、どうしてこの映画が?というようなものにも、次第に飛び火していく可能性がある。そのときになって、文句を言っても、もう遅い。自分には関係のない話しだと思っていると大間違いである。

以前、どなたかが、ツイッターで書いていたことで気になったことがある。DVDもブルーレイも、はっきり言って売れていない。このままいくと、国内盤が発売されない映画がたくさん出てくる、と。だから英語字幕で映画をみるように慣れて行こう。半分も読めたらほぼ理解出来るから(勿論、映画によるが)。海外盤を買うしかなくなるんだから、と。そうであろうと薄々思ってはいても、はっきり言われるとちょっとショックだったのだ。それに加えて、今回のようなことが続くようになれば、もう国内発売など期待は出来なくなるだろう。あれ出してくれよー、などと言わず、自ら国内盤に見切りをつけるのも、ひとつの抵抗、ひとつの手段になってくるのかもしれない。そうはなってほしくはないが、これらも念頭にいれておかねばならない時代になってきたということなのかもしれない。