眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

「ルパン三世」〜第2話&第3話 感想

ネタばれ。

第2話「偽りのファンタジスタ
不二子が連れて来た男が、ルパンに仕事を頼みたいという。男は、現在快進撃を続けるサンマリノの弱小サッカーチームの主力選手であるブロッツィ。ドーピングの証拠となるカルテをマフィアに抑えられており、それを盗み出してほしいという。酔っぱらって荒れる様子をみて、ルパンは仕事を引き受けるが、報酬は100万ユーロくらい用意出来るというブロッツィに対して、「これくらいはもらわなきゃな」と指を3本立てる。

自分のため、あるいは不二子のために仕事をすることの多いルパンにあって、他人から頼まれて物を盗むというのは比較的珍しいケース。しかし、受けた理由には泣かせる侠気があるというのが憎い話。ブロッツィの体の動きのズレ、トイレで吐いている姿から、ルパンは、彼が視力を失いつつあること、薬の副作用で体調が優れないことを読み取る。指を3本立てたのは、300万ユーロではなくて、ハットトリックを決めろ、というものだったのだ。ゴロツキだった自分を救ってくれたチームとオーナーのために絶対勝ちたいんだというブロッツィの気持ちが熱く、試合に勝ったら早く病院に行ってほしいと思いつつ、形のないもののために戦う男たちの姿にぐっとくる。

レベッカは、テレビ画面の中で確認出来る。またチェスが得意で、凄腕(と思われる)のマフィアの側近ニクスが、実はMI-6の人間だったりする展開もあり、これは第3話に繋がっていく。

第3話「生存率0,2%」
マリーアントワネットの首飾りの欠片を盗み出したルパン。地下水道を抜けて脱出するつもりが、その先にMI-6のニクスが立ちふさがる。逃げても逃げても先回りするニクスに手を焼くルパンだったが、煙玉を使ったときにニクスが左耳をかばったことから、逆転のヒントを掴む。

発射された銃弾をよける!どんなに逃げても地下水道の出口で待ち構えている!超能力者の如きニクスの力は、「1」のパイカルや、「3」のガーブを思い出させる。結局、聴力が異常にいいという特殊能力だったのだが、SFになるかならないか、危ういところ。この辺で留まってくれる方が、個人的には好み。今回はレベッカも登場。イギリス皇太子を巻き込んで、知らぬ間にルパンに利用されてしまう役回り。首飾りの欠片奪還のタイムリミットぎりぎりに、ホテルの屋上で花火を炸裂させて皇太子たちをパニック状態にさせ、ルパン如きどうでもよし!な判断が上から下されるであろう、ということを見越しての、ぎりぎりの綱渡り。ルパンとニクスの対決と、一見無関係に思えなくもない皇太子の話が、終盤で結びつくあたりは、なかなか手の込んだ盛り上げ方。よろしいですな。この調子で、もっと楽しませてほしい。

CM開けのアイキャッチ、「なによ!」という声は前から入ってたかな?