眠りながら歩きたい ver.3

映画、ドラマ、小説、漫画などの感想や、心に移りゆくよしなしごとについて書きます。

あべのアポロシネマプラスワンで映画をみた感想

プラスワンについて書いた文章に、たまに検索がかかっているようで、もしかすると「プラスワンって、実際どうなのか?」と思っている人たちが、少しはいるのかもしれない…と想像し、それならば多少は参考になるかもと思って書いてみます。

プラスワンで見たのは「ライフ」で、7月20日のことになるのでレポートとしては遅すぎるのだが、まあそこは勘弁していただくとして。既報のように、以前シネマサロンとして開放してあったスペースに42席のスクリーンという、大変小規模なものになるわけで、そんなに小さなところでハリウッドの大作なんて見る気になるか?という疑問を持つのは至極当然のことではある。わたし自身も、大作映画をここで見るつもりはなかったのだが、残念ながら「ライフ」は興行的な成績はあまりよろしくはなかったようで、早々に座席数の少ないプラスワンに回されてしまったのは仕方がなく、アポロシネマで見る以上は、ここしか選択できないのであればしょうがない。ということで、渋々とワクワクと相半ばする感じで入場。

アポロシネマの場内は、階段状ではなく、ゆるやかなスロープになっている。階段状の場合は、座席の前後に段差が出来るので、前の席の人の頭が気になることはほとんどないのだが、スロープだとその段差がゆるいので、スクリーンが見辛くなることがあるのだ。が、プラスワンはスペースの都合上という理由からだろうが、階段式である(ここでスロープにすると物凄い急角度になってしまう)。スロープ式は昔の映画館みたいで嫌いではないのだが、まあ階段式の方が今どき、という感じではありますね。

入ると左手にスクリーン。右側に階段状の通路。座席は手前から若い番号が振られているが、一番奥の席は、壁によって行き止まりになる。これは個人的に凄く苦手。これもまたスペースの都合上しょうがないのだが、この逃げ場のない感じが窮屈でストレスを覚える。アポロだと、4、5、6スクリーンだったと思うが、後部出入り口とスクリーンの間を走る通路の左側の席の端っこも、この行き止まり型になっているはず。そこらには座らないので記憶があやふやだけれども。この形式だと、一番奥に座ってしまうと、トイレに行くときに、その列に座っている人全員に頭を下げないといけないので辛い。これは個人的には、大変残念。

さてスクリーンの大きさだが、他劇場と比較すると、シネリーブル梅田やテアトル梅田とほぼ変わらない。そういう印象がするのではなく、実際のスクリーンの大きさの表記を見ると、本当にほとんど差がないのである。が、例えばシネリーブルだと、場内はそれなりに奥行きがあるために、後部列に座るとスクリーンがかなり小さく感じられるが、それと比較するとスクリーンに近い印象になるので、思っていたほど小さいとは思わなかったですね。まあ4列目でみたせいもあるが。音響的にも、小スペースであることを考慮すれば、問題なし。音響が重要なSF映画をみていて、それほど不満を感じなかったので、特にしょぼい、とも思わず。あと、新しいのでシートが新品で、座り心地は良いですね。

と、さっと思い出せるのはこのくらいか…。でも想像していたよりも、ずっと良かったですよ。期待値が低いせいもあっただろうけれども。お世辞に聞こえるかもしれないが、お世辞を言ったところで招待券がもらえるわけでもないし、何も得しないし。比較的小さなスクリーンで映画を見慣れている人にとっては、特に問題なしです。まあ、千日会館や国名小劇で映画を見ていた人間が問題なし、と言っても信頼度は薄いかもしれませんがね。

あと「ライフ」の感想も少し。単純なSFホラー映画にお金をかけるのはハリウッドにしかできない芸当で、とにかく面白さのみを追求するような姿勢が素晴らしかった。誰が死ぬやら判らないのもスリリング。生命体が恐ろしい存在のはずなのに、キュート過ぎる仕草をみせるところもポイント高し。真田広之の活躍も見どころ。こんなに出番が多いとは。そして、そりゃねえだろう、と言いたくなるラスト。こんなに不愉快な結末を大見得を切って見せるところには、痛快さすら感じましたな。